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第221号 去年の豪雪のこと 2007年7月6日


 
 ↑ギョウジャニンニクの芽/去年7月8日(所用のために山に行けなかったので去年の写真で)

 今回は定期便のようになっている山行きができなかったので、本来は去年のいまごろに書くべきであったろうという「豪雪」の話題にふってみることにした。
 ところで前回では去年は7月8日が最後の山菜紀行だと思い込んで文を書いていたが、あらためてバックナンバーを確かめていたら7月23日(第196号)であったことに気がついた。大バカでした。
 そのときの記録写真を開いてみたら残雪の量もまるで別物だしカタクリをはじめとした花や芽が斜面に一同に勢ぞろいしていて、あらためて今年との大きな差を思い知った。そしてカタクリの花を7月23日に見たそのときの時季としてはあまりに場違いではないかなといった違和感とかるい驚きを、ありありと思い出した。すべては「残雪の量」に原因があった。
 去年の冬は「3メートルの豪雪」といったような話題がテレビや新聞を賑わしたので、このHPは冬眠中だったが県外の読者から「大雪で大変でしょう」といったメールが届いたりした。それに対しては「いやいや全然、今は雪は数センチくらいしかありませんよ。30〜40センチほど積もることはひと冬に1.2度はありますが」といったような趣旨のメールを返信したのだが、こんどは「ほんとに数センチ?(信じられない)」といったメールが返ってきたものだ。
 県内もしくは日本海側に住む人たちにとっては常識なのだが、沿岸部・平野部と山間部とでは積雪の量に大差があるということが太平洋側に住む人たちにとっては、いまひとつピンとこないようである。
 その原因には古くから「新潟県は(すべて)雪国」というイメージがあるばかりでなく、報道のしかたにもおおいに問題(というほどのものかどうか)があるのではないかと思ったものだ。とくに去年の豪雪報道ではその傾向が強かったように思えた。
 冬は天気がよくないので昼休みの健康・体力維持ウォークができない日が多くなるので、そのぶんテレビを眺める機会が増えるわけだが、その昼といい帰宅してからの夜といい豪雪の話題のなかでは山間部のその地域だけをセンセーショナルに取り上げるばかりなので、知らないひとが見れば県全体が豪雪で埋まっているようにイメージするだろうし、まあそれはそれでニュースの性質としてはいいわけだけれども、たまには「新潟県でも地域によってこんなに差がありますよ」といった傾向の客観的というか科学的というか、そういった冷静な報道も期待していたのだが、ついぞそんな姿勢にはただの一度も接することはできなかったので、こんなでいいのかな・・・などと疑問に感じた次第であった。
 柏崎のような沿岸部にある地域の場合、30から40センチほど積もるのがひと冬に1.2回といった程度で通常は0から15センチくらいをいったりきたりしている、といった状態が「例年並み」なのである(太平洋側からみればこれでも大雪だろうけど)。昨年の豪雪騒ぎのときにも沿岸部では「例年並み」であった。山間地にとくに多く降る典型的な「山雪型」だったわけである。
 沿岸部・平野部に多く降る「里雪型」というのは、一番最近では昭和の終りころだったと思うのだが、柏崎市街地(海岸から1〜2キロ)でも1メートルほど積もって除雪に大変苦労した記憶があるが、それは約20年前ということで、「里雪型」でしかも「大雪」といった事態はそんな周期で起こりうるかもしれないまれな災害なのである。
 小さな平野にある柏崎市なので市街地から車で20分も走れば山間地のような集落になるが、そんな地域では同じ市内域といっても積雪量が格段に多くなる。それをさらに内陸部にどんどん進んでいくとやがて昨年に大豪雪で話題になった津南町に達するわけである。
 つまり、大体において福島・群馬・長野県境にある山(日本列島の背骨といわれる脊梁山脈の一部)に接近するほどに山が高くなり大雪が降る、という気象の仕組みになる。逆に好天の太平洋側から進入すると「長い国境のトンネルを抜けると雪国だった」という突如的感動的大変化に出会えるわけである。
 長野県境に接している妙高地域も高い山を有しており温泉とスキー場のメッカでもあるが昨年の大雪は地元のひともびっくりの記録的豪雪だった。
 そのために残雪が大量にのこり、想像もしなかった7月23日という日付まで山菜紀行が続くことになった。正確にいえばあと3回、つまり8月の第2週まで可能だったかもしれなかった。おそらく、その時点で今年の6月23日と同程度の残雪量になったと思われる。だが、途中の雪融けのはやい斜面の草木が伸びて行く手を阻むことになるし、さすがにそんな時季ともなれば、気分としても“本業”であったはずのきのこ方面に進路変更をしたくなってくるというものだ。
 記録的少雪になった今年の目で去年の記録的豪雪を回想してみた。それにしてもこのごろの気象は夏といい冬といい極端にブレてなにかヘンですね。