Tuning

PC-9821 V12高クロック化計画


 
下記の表が現在のマシンスペックと同じとは限りません。
 
  改造前 改造後
CPU AMD K6-III/400MHz (HK6-MS400-N2) AMD K6-III+/450MHz→466MHz
Mother Board NEC G8TTY (Wildcat) NEC G8TTY (Wildcat) Parity Cut
Memory 96MB (Melco EMW-P) 128MB (EDO 60ns Non-Parity)
L2 Cache 256KB (CPU) 256KB (CPU)
Other Options   Melco HK6-N3 (2.1V)
 
PC-9821 V12高クロック化計画と言っても、Mother Board を G8WVD から G8TTY に変更してありますので、
PC-9821 Xa7/C4高クロック化計画と言う方が正しいのかもしれませんが、気にしないで先に進みます。(^^;

400MHz を超えるクロックの CPU を搭載する。
AMD K6-III は、FSB66MHz の6倍という設定で400MHz で動作します。また、6倍以上の設定はありません。
つまり、FSB66MHz であるからには、400MHz を超える CPU を搭載したとしても400MHz での動作になります。

という事は、400MHz を超える CPU を搭載するには FSBクロックを上げてやるという作業が必要になります。
PC/AT互換機には75MHz 等の設定を持った Mother Board も存在していますが、PC-9821には66MHz 以上
の設定は存在しません。
そこで、Mother Board の水晶を交換して FSBクロックを上げるという事になるのですが、この作業は難易度が
高く、PCI バスの周波数もチップセットによっては上昇します。
Wildcat の場合は非同期らしいのでこの弊害の心配はありませんが、難易度が高いのには違いありません。

ところが、Mother Board に手を加えなくても400MHz を超える CPU を搭載する方法が存在します。
ただ、ゲタに手を加える事になる場合もありますが・・・。(^^;

搭載する CPU を選択する。
本来はモバイル用ですが、Socket7 の CPU である AMD K6-2+ と K6-III+ が市場で入手可能になりました。
この CPUの 特徴は、K6-2+ に CPU 内蔵の L2 Cache/128KB が搭載されていて、K6-III+ には CPU 内蔵の
L2 Cache/256KB が搭載されています。しかも CPU のクロックと等速に動作します。
また、コア電圧は省電力化の為か2.0V という設定になっています。

今回は、この中でK6-III+/450MHz を選択しました。
この中には600MHz で動作可能のモノが存在するという情報もあって、思わず購入してしまいました。(^^;

ゲタの選択をする。
Melco の CPU アクセラレータ HK6-MD466-N3等に使用されているゲタの部分(通称 N3ゲタ)が、秋葉原等で
単体販売されているとの情報を得ましたので、これを入手してから装着をしてみようかと思っていたのですが、
訳があって手持ちの CPUアクセラレータ HK6-MD466-N3 (K6-2/475MHz→466MHz) を急遽分解し改造する
という事になってしまいました。

このゲタの特徴は、クロックマルチプライヤーという技術を用いて、FSBクロックを1.5倍か2倍にします。
FSB66MHz なら1.5倍の場合は、66x1.5=100MHz で、2.0倍の場合は66x2.0=133MHz という事になります。
この技術は、ゲタ上の CPU に与えるクロックを倍率設定しますので、PCI バスの周波数上昇はありません。

その代わり、アクセスタイミングの調整という作業が必要になってきます。
この作業自体は、ディップスイッチの組み合わせで簡単に出来るのですが、使用マシン環境によって設定値が
異なるので、試行錯誤を繰り返しベストの設定を見つけるという事が必要になります。

CPU アクセラレータを分解する。
この CPU アクセラレータのヒートシンクとファンは、CPU にプラスチックの枠で止められています。
ゲタに CPU を装着したままで作業しても取り外しは可能らしいのですが、先にゲタから CPU を取り外した方が
作業は楽なようです。そこで、ゲタから CPU を取り外します。

CPU を取り外すには専用の工具があるようですが、私は所有していないので精密ドライバーを使用しました。
この時に注意する事は、同じ場所に力を加えるのではなく、全体的に均一にゆっくりと力を加えて行きます。
力を掛けすぎたりすると、CPU のピンを曲げたり CPU を破損させる場合があります。

CPU がゲタから外れたら、今度はヒートシンクとファンを取り外します。
CPU 横の段差の部分にプラスチックの枠で止めてありますので、4箇所の爪の部分をこれも精密ドライバーを
使用してゆっくりと跳ね上げました。
CPU とヒートシンクはシリコングリスが塗られているだけですので簡単に外す事が出来ます。

これで、ゲタ・CPU・ヒートシンク&ファンという基本的な構成パーツの分解が終了しました。

ゲタの改造をする。
HK6-MD466-N3は、K6-2/475MHz を466MHz で駆動させます。K6-2/475MHz のコア電圧は2.4V ですので、
K6-III+/450MHz を搭載するには、これを2.0V にする必要があります。
単体販売されている N3ゲタなら2.2V の設定になっているようですので、このままの設定(0.2V の過電圧です)
でも動作するという情報があったのですが、2.4V となるとまずいような気がしますので電圧を変更します。

電圧変更方法は、SOFTBANK/Oh!PC誌(現在休刊中)等で多数紹介されていますが、0オームの抵抗を基板
にある R16〜R20の5つのパターンに「実装する」・「実装しない」という組み合わせで決められているそうです。
何ボルトに設定するか迷ったのですが・・・今回は、2.1V に設定しました。
作業の後には、データシートを見てテスターで電圧を測定します。
この作業をしないと、適正な電圧が設定されていない場合、CPU を破損させる可能性があります。

コア電圧は、データシートに表示された「GND」か「Vss」にテスターの黒を、「Vcc2」にテスターの赤をあてれば
測定出来ます。

CPU を装着する。
電圧を測定して、上手く設定出来ていたらゲタに CPU を装着します。
この時、CPU の差込が甘いと起動しませんから、しっかりと奥まで差し込みます。
以外と、起動しない場合のトラブルは、この差込不足が原因になっている事が多いようです。

後は、CPU にシリコングリスを塗って、ヒートシンク&ファンを装着すれば完成です。

CPU 動作クロックを決定する。
HK6-MD466-N3は、K6-2/475MHz を466MHz で動作させています。つまり、66x2.0x3.5という設定です。
定格?で動作させるには、66x1.5x4.5にするべきでしょうが、そのままの設定で466MHz での動作にしました。
若干のオーバークロックです。(^^;

Mother Board に搭載する。
Melco HK6-MD466-N3を改造しているので搭載は簡単です。(配線もコネクタ付きですし)
Socket から CPU を抜いて差すだけです。
ちなみに、単体販売されている N3ゲタの場合も、ヒートシンク&ファンが付属しているようです。

ゲタの設定をする。
CPU を搭載したからと言って安心は出来ません。この時点でケースの蓋を閉めるのは論外です。
万が一、マシンが起動しない場合はハードウェアの問題でしょうから、もう一度ゆっくりと設定を見直します。

でも、今回は別の問題があります。それは、アクセスタイミングの調整をする必要があるからです。
これをしないと、メモリカウントが異常値であるとか、Windows が正常に起動しないとかいう状況になる場合が
あります。
ゲタの選択をするのところでも記載しましたが、使用マシン環境によって設定値が異なるので、これがベスト値
だという設定はありません。試行錯誤を繰り返しベストの設定を見つけるという事が必要になります。

この作業は、ディップスイッチの組み合わせでするので、ゲタを ZIFソケットから取り外すという作業があります。
ですから、ケースの蓋を閉めるのは論外という訳です。
Windows が正常動作する事を確認してからケースの蓋を閉めます。

注意事項
K6-III+ の力を引き出すには、K6-III+ 対応のキャッシュコントロールユーティリティを組み込みます。
フリーソフトで色々と公開されていますので、これを利用させてもらいましょう。

余談
AMD K6-III+/450MHz を66x2.0x3.5の466MHz で動作させていますが、他の設定も試してあります。(^^;
66x2.0x4.0の533MHz で正常動作を確認しました。
長時間の運用はしていませんが実用出来るレベルではないかと思われます。

66x2.0x4.5の600MHz ですと、Windows は起動しますがエラーが発生します。
アクセスタイミングの調整等で正常動作する可能性はありますが、この設定自体がかなり厳しい値と思われる
ので、最初から常用するつもりはありませんでしたから参考程度です。
ゲタの電圧が2.1V になっていますので、2.2V の設定だと上手く動作する可能性もあります。(^^;

ちなみに、66x1.5x4.5の450MHz・66x1.5x5.0の500MHz・66x1.5x5.5の550MHz の設定は試していません。(ぉぃ

最後に。
66x2.0x3.5の466MHz と66x2.0x4.0の533MHz のどちらの設定で動作させるか迷いましたが、K6-III+/450MHz が
入手困難な状況でしたので、66x2.0x3.5の466MHz 動作を選択しました。
このマシンが安定しないのも困りますし。(^^;

で、急遽分解し、改造するするという事になった理由は、Melco HK6-MS400-N2のトラブルです。(汗)
原因究明に手間取りましたが、CPU を交換すると正常動作する事が判明しましたので修理に送りました。
で、修理に送った間にこの CPU を取り付けて運用しているという訳です。
現在は、修理完了したのですが取り替えが面倒ですのでこのままです。(笑)

K6-III との体感差ですが、K6-III+ にキャッシュコントロールユーティリティを組み込まない状態で運用をすると
あまり分かりませんが、キャッシュコントロールユーティリティを組み込むと体感出来るようになりました。

ただ、ゲタのシステム構造上、アクセスタイミングの補正等でウエイトを入れる為に、もたつき等を感じるという
場合があるらしいのですが・・・チップセットのせいなのか、私が鈍感なのか特に気になりません。(^^;

付録
N3ゲタは、Wildcat と相性が良いらしいです。
但し、全てのNEC PC-98シリーズで動作するとは限りません。チップセット等によって違いがあるようです。

あと、ケースを開けたついで(?)にメモリも増強してみました。

128MB (32MBX4)/EDO 60ns Non-Parity を搭載する。
現在では SIMM は DIMM に比べて高価なモノになってしまいました。
そこで、手持ちの128MB (32MBX4)/EDO 60ns Non-Parity を搭載する事にしました。
G8TTY は、FSB66MHz と60MHz で動作させようとする場合には、メモリにパリティーを要求して来ます。
そこで、Non-Parity のメモリの搭載方法を発見された方がいらっしゃいますので参考にさせて頂きました。

詳しい事はそちらのページを拝見させてもらえば分かるのですが、Mother Board 上のパターンを一部分カット
すればパリティー無しのメモリを使用する事が可能になります。

 

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