TOE小説
「セイファート高校」第28話
〜ミンツからの刺客(違)〜





「ここね〜、セイファート高校。」


校門の前に立つ1人の少女・・・いや、ミンツ大学の学生服を着てる以上、少女なんて年でもない。


「ナレーション、のっけからうるさい!・・・さて、ここから私の名探偵としてのが始まるって訳ね。」


・・・1人でなんやかんや言っている。その横を普通の学生達が何食わぬ顔で通り過ぎている。


「うふふ・・・この学校には、どんな事件が私を待ってるのかしら・・・?」


だんだんその女子生徒の顔が上気し、目も虚ろになっていく。が、そのとき。


キーンコーンカーンコーン・・・


「・・・あれ?チャイム?」
「お主、転校生じゃろう。初日から遅刻とはいい度胸をしておるな。」


女生徒がその声に振り向くと、そこには生活指導のレムがいた。
口では笑っているが、目が笑っていない。


「さて・・・処分はいかようにしてくれよう。」
「・・・見逃してもらえません?」
「却下じゃな。」


レムの掌に光が集まり始めた。


「・・・すいませんでした〜っ!」


女生徒は180°ターンすると、一目散に走り出した。


「無駄じゃ。・・・せいっ!」


それを見たレム、虚空からドッヂボールほどの大きさの球体を取り出し、思いっきり投げつけた。
狙い違わず、女生徒の後頭部に命中。景気のいい音がし、女生徒は昏倒した。


「・・・面倒じゃが、教室まで持っていってやるとするか。確か・・・1−2じゃったな。」


レムはその女生徒の手首を持つと、ずるずると引きずって行った。




































「・・・ねぇみんな、転校生知らない?」
『へっ?』


ホームルームが始まった1−2で、セルシウスが生徒たちに訊いた。


「今紹介するはずだったんだけど、まだ来てないのよ。」
「と言われましてもねぇ。私たち、多分見てませんよ?」


リリスが代表して答える。


「まぁそうよね・・・初日から遅刻なんて、全く。」


そうセルシウスが言ったとき、教室のドアが開いた。


「・・・ホームルーム中失礼させてもらうぞ。」
「レム先生?どうしたんです?」


レムが、さっきの女生徒を引きずってきたのだ。


「転校生を見つけての。逃げようとしたから捕まえてきたぞ。」
「わざわざすいません。」


レムはセルシウスにその生徒を渡すと、さっさと教室から出て行った。


「さて・・・ちょっと、起きなさい。」
「あ・・・うん、ここって・・・?」
「貴女の新しい教室よ。ほら、自己紹介。」


目が虚ろになっているその生徒を、セルシウスは無理矢理立たせた。


「・・・いっ!?」
「キール、どうかした?」


その転校生を見て固まるキールと、そのキールを見て怪訝そうな顔をするファラ。


「・・・自己紹介だったよね。」


当の転校生は、ようやく焦点がハッキリしてきたようである。


「皆さん、始めまして。私はプリムラ・ロッソ!ミンツ大学からよんどころ無い事情でこの学校へ来ました!よろしく!」


妙に力説する転校生・・・プリムラ。


「因みに、ミンツ大では探偵部の部長をやっていました!何かお困りのことがあったら、遠慮なく相談してください!」


プリムラはそう言って一礼した。


「・・・まだやってたのか、探偵部・・・。」


キールが誰にも聞こえないように呟く。


「・・・もういいかしら?じゃプリムラはそこの席ね。」


頃合を見ていたセルシウスが、プリムラに席を指し示した。





























あっという間に昼休み。リッドたちは食堂で昼食の最中であった。


「・・・ねぇキール、1つ訊いてもいい?」
「何だ?」


ファラが、キールに話し掛ける。


「あの転校生のこと、知ってた?」
「・・・どういう意味だ?」
「転校生・・・プリムラさんだっけ。元ミンツ大って言ったでしょ?会ったこと無いかなって。」


プリムラの名前が出た時、明らかにキールの顔色が変わった。


「・・・知り合いだよ。」
「キールのトモダチか?」


と、メルディが聞き返した瞬間。


「やっほー、キール、久しぶりっ!」


やたら元気な声と共に、キールの背中にバシンという衝撃が走った。
その衝撃にキールは思いっきり額をテーブルにぶつけることとなってしまった。


「キール!だいじょぶか?」
「・・・あれ?貴女はもしや・・・?」


キールの心配をするメルディをよそに、コリーナがキールの背中を叩いた人物を見る。


「なんと!今の今まで話していたプリムラさんがキールさんの背中を叩いた犯人です!」


やたら大袈裟に叫ぶコリーナ。


「あっちゃ〜、強すぎたかな・・・?」
「そいつなら大丈夫だ、多分。スゲェ音したけどな。」


やっと食事の手を休めて話し掛けるリッド・・・食い終わっただけだった。


「プリムラさん?私はファラ・エルステッド!キールとは幼なじみだよ。よろしく!」
「・・・あ、うん!こちらこそ!」


いきなり自己紹介を始めるファラに、それに答えるプリムラ。


「・・・ところで、1つ聞いていいか?」
「何?と言うよりあなた誰?」
「・・・リッドだ。因みに、そこでキールの世話をしているのがメルディ。さっき大声で叫んだのがコリーナだ。」
「よろしくな〜!」
「私も、よろしくです!」


リッドの紹介を受けて手を振る2人に、プリムラも深々とお辞儀をする。


「で、改めて聞かせてもらうけどよ。」
「何?」
「ミンツ大学でのキールの様子さ。同じ大学の知り合いなら、多少は解るだろ?」


そのリッドの言葉に、プリムラはちょっと考え込む。


「暮らし、についてはちょっと解らないけど。私がキールを助けたことならあるよ?」
「キールを、助けた?」
「・・・プリムラ、あの話をするのか?」
「それしかないでしょ。大丈夫よ、私は、真実しか伝えない!」


と断言しておいて、プリムラは話し始めた。


「そうね、あれは・・・ミンツ大学の試験問題漏洩事件が発端だったわね・・・。」

以下次回。




最近ファンダムやってないから、プリムラの性格よく思い出せません・・・。



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