TOE小説
「セイファート高校」 第9話
〜サバイバル開始〜




爽やかな青空の下。セイファート高校の面々は、遠足へ出かけようとしていた。


「では、出発にあたって、ゼクンドゥス教頭からの諸注・・・」
「熊に出会ったら死んだ振りだ。自炊の食材も点検しておけ。じゃあさっさと出発するぞ。」


司会の言葉を遮り、さっさとゼクンドゥスは話し終えてしまった。


「・・・コホン。では、出発しましょう!転送装置に向かってください!」


その言葉を聞き、一斉に転送装置へと向かった生徒たちだったが・・・。


「言い忘れてました!その転送装置、行き先はランダムです!
運がよければ1発でレグルスの丘に着きますが、運が悪ければインフェリアのどこか・・・。最悪、セレスティアのどこかに飛ぶかもしれませんから!」


生徒達、凍りつく。


「さぁ、さっさと転送装置に乗っちゃってください!(爽)」


司会は、あくまでも爽やかに、そしてにこやかに言う。少し怖い。


「・・・うろたえるな。そんなに不安なら、私が最初に乗ってやる。」


そう言って前に出てきたのは、生徒会長マローネ。
微塵の躊躇もなしに、転送装置に乗る。そのカプセルが閉じられ、開いた先にはもう誰もいない。


「(会長・・・勇気は認めるけど結果が解りませんよ・・・。)」


ほぼ全ての生徒がそう思ったであろう。


「ふん・・・。次は俺が乗ってやる。よく見ておけ、一般生徒!」


次いで、ロエンも同じように転送装置へ乗り込む。
それを口火として、他の生徒たちも意を決したように転送装置へと乗り込んでいった。


「・・・大丈夫かよ、これ・・・。」
「大丈夫だって!イケる、イケる!」
「キールぅ、早く乗るがいいな!」
「乗りたくないよ!こんな不確かな転送装置なんて!大体これは定員オーバー・・・うわぁっ!?」
「ゴメンナサイです・・・でも、後ろも詰まってるから早くするですよ。」


リッド達5人は、すし詰め状態になりながら一度に乗り込んだ。どこに出ようとも、この5人は離れないことになる。


「・・・おや、もう誰もいないみたいだね・・・。じゃあ最後は、私だな。」


そう独り言を言いながら、最後にレイスが乗り込んだ。


「・・・みんな、行ったようじゃの。」


生徒がいなくなった転送装置を見ながら、レムが言う。


「じゃあレム先生、私達も行きましょう。パンエルティア号に乗ってください。」
「うむ、そうじゃな。」


ウンディーネに呼ばれて、レムはパンエルティア号へと乗り込んだ。
教師陣はパンエルティア号で行くらしい。・・・ズルイ。


「今年は、どのような遠足になるのかしらね。」
「オオカタ、レイネンドオリニナルノデハナイカ?」


セルシウスとヴォルトが話す。まるで他人事である。


「・・・出発する。先生方、適当に席に着いて頂きたい。」


操縦桿を握っているのは、本編初登場のシャドウ先生である。
声がくぐもっているが、それはマスクのせいである。その素顔は、セイファート高校7不思議の1つとなっている。




























「・・・ここは・・・レグルスの丘?」


転送されてきたリッドの第一声は、それであった。
リッド達は、幸運にもレグルスの丘へ到着することができたのだ。


「ワイール!ついてるよメルディ達!」
「本当です!ひょっとしたら旅しなきゃいけなかったんですから!」


メルディ、コリーナが小躍りして喜ぶ。


「良かった・・・そんなに運動しなくて済む・・・。」
「でも、他に生徒たちがあんまりいないんじゃないかなぁ・・・?」


キールは、心の底から安堵しているようだ。
それに対してファラは、他の生徒たちを探している。


「・・・ほぅ。お前達もすぐに到着できたのか。」


リッド達の背後から、聞き覚えのある声がした。


「あんたは・・・マローネ会長?」
「一応、名前は覚えたようだな。忠告してやる。」
「忠告?」


マローネの言葉に、キールが反応する。


「1発でここにたどり着いただけで安心していては、この遠足では生き残れないぞ。覚えておくんだな・・・。」


そう言うと、マローネはさっさと立ち去ろうとした。


「あ、ちょっと待って。ロエン副会長はどうしたの?あなたのすぐ次に転送装置に乗ったんだけど・・・。」


ファラが、疑問を投げかける。


「ここにはいなかったからな。運が悪かったんだろう。」


それだけ言って、今度こそマローネは立ち去った。









そうこうしているうちに、最後に転送装置に乗ったレイス、そして先生方一行が到着してきた。
この時点でレグルスの丘に到着(転送装置に限らず)しているのは、全校生徒のおよそ10分の1である。





「では、今ここに生存(爆)している生徒たちだけで、テントを設営してください!」


司会の、不思議なくらいに元気な声が響き渡った。

因みに、テントは全て支給されてはいるものの、全て一人用で設営も一人で行う。




「・・・どうして俺がお前のテント設営を手伝わなきゃいけないんだよ。」
「僕は手伝えなんて言ってない・・・ただ、アドバイスを求めただけだ・・・。」


リッドとキールである。
早々にテント設営を終えたリッドに、キールが手伝いをさせているのである。


「・・・あれ?リッド君達も、共同作業?」


また、聞き覚えのある声がした。


「あっ、クレス先輩。」
「共同作業も何も、こいつが俺に手伝わせてるんですよ・・・。」


ぼやくリッド。


「ハハハ。僕もミントの手伝いだよ。チェスターとアーチェはここに来てないし・・・。」
「クレスさーん!ここはどうすればいいんですかー?」


遠くで、クレスを呼ぶミントの声がした。


「あ、今行く・・・じゃあ2人とも、どうにか生き延びてね。」


さらりと怖い台詞を残して、クレスは去った。


「・・・キール、これから何が起こるか、お前は解らないか?」
「未来のことなんて、解るわけ無いだろ・・・?」


リッドとキールは、既に気疲れしていた。

サバイバルは、始まったばかりである・・・。

































その頃・・・。


「・・・ここは、どこなんだ?」


何も無い湿地帯が広がっているところに立っているのはロエン。


彼は、不運にもセレスティアまで飛ばされていた。ここは、竜岩山脈を後ろに望む地帯。


「・・・どうしろってんだ・・・ちくしょう!」


ロエンは、行く手を阻むモンスターと戦いながら歩き始めた。彼の運命はいかに・・・。


























また、その頃。


「何やってんだアーチェ!ここはな、丘じゃなくて、森って言うんだよ!」
「うっさいなぁ!私のせいじゃないよっ!」


この2人は、まだロエンよりはましかもしれない。
何故ならここはインフェリア、いざないの密林である。


「ったく、お前なんかといっしょに乗るんじゃなかったぜ!」
「何よその言い方・・・ストーンブラスト!」
「危ねっ、やりやがったな!凍牙!」


また不毛な争いが始まった。
炎を使わないあたり、まだ理性は残っているようである。







サバイバルは、色々なところで始まったようである。





もちろん、セイファート高校7不思議は何も考えていません(爆)


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